勤怠表や請求書で「打刻時間を15分単位に丸めたい」「30分未満は切り捨てたい」という場面は多いものです。結論から言うと、15分単位で切り上げるなら =CEILING(A1,"0:15")、切り捨てるなら =FLOOR(A1,"0:15") でOKです。以下で仕組みと実務での使い方、つまずきやすいポイントまでまとめて解説します。
- まず知っておきたい:Excelの「時間」の正体
- 時間を切り上げる:CEILING関数
- 時間を切り捨てる:FLOOR関数
- 実務での使い方:勤務時間を15分単位で集計する
- 単位の指定はこの3パターンを覚えればOK
- つまずきやすいポイント
- まとめ
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▲ Excel サンプル
まず知っておきたい:Excelの「時間」の正体
Excelの時間は、見た目は「8:30」でも、内部では 1日を「1」とした数値(シリアル値) で管理されています。
- 1日(24時間)= 1
- 1時間 = 1/24 ≈ 0.0417
- 15分 = 0.25/24 ≈ 0.0104
この仕組みのおかげで、時間も普通の数値と同じように計算・丸めができます。とはいえ小数を直接書くのは大変なので、丸める単位は "0:15" や TIME(0,15,0) のように「時刻」で指定するのがコツです。
時間を切り上げる:CEILING関数
指定した単位の倍数に 切り上げる のが CEILING関数です。
=CEILING(数値, 基準値)
A1 に「9:07」が入っているとき、15分単位で切り上げるなら次のように書きます。
=CEILING(A1, "0:15") → 9:15
30分単位なら基準値を "0:30" に変えるだけです(9:07 → 9:30)。退勤時刻を切り上げると従業員に有利になるため、始業の打刻でよく使われます。
時間を切り捨てる:FLOOR関数
逆に、指定した単位の倍数へ 切り捨てる のが FLOOR関数です。書き方は CEILING とまったく同じです。
=FLOOR(A1, "0:15")
「9:13」なら「9:00」、「9:28」なら「9:15」になります。終業の打刻を15分・30分単位で切り捨てるといった使い方が一般的です。
実務での使い方:勤務時間を15分単位で集計する
実際の勤怠表では「始業は切り上げ・終業は切り捨て」をセットで使うのが定番です。下のように複数パターンを並べると、自分のケースに当てはめやすくなります。
| 始業(A) | 終業(B) | 丸め後の始業 | 丸め後の終業 | 実働時間 |
|---|---|---|---|---|
| 9:07 | 18:52 | 9:15 | 18:45 | 9:30 |
| 8:58 | 17:36 | 9:00 | 17:30 | 8:30 |
| 10:11 | 19:03 | 10:15 | 19:00 | 8:45 |
実働時間を求める式は次の1本です。
=FLOOR(B1,"0:15")-CEILING(A1,"0:15")
合計時間が24時間を超える場合は、表示形式を [h]:mm にしておくと「25:30」のように正しく表示されます(h:mm だと24で繰り上がってしまうので注意)。
単位の指定はこの3パターンを覚えればOK
| 丸めたい単位 | 基準値の書き方 |
|---|---|
| 15分単位 | "0:15" または TIME(0,15,0) |
| 30分単位 | "0:30" または TIME(0,30,0) |
| 1時間単位 | "1:00" または TIME(1,0,0) |
ダブルクォートの文字列指定が手軽ですが、地域設定によっては文字列の時刻がうまく認識されないことがあります。確実に時間として扱いたいときは、TIME(0,15,0) のように TIME関数で指定するのが安全です。
つまずきやすいポイント
「四捨五入」したいときは MROUND関数
切り上げでも切り捨てでもなく、一番近い単位に丸めたいときは MROUND関数を使います。
=MROUND(A1, "0:15")
「9:07」は「9:00」へ、「9:08」は「9:15」へと、最寄りの15分に丸められます。ちょうど中間(7分30秒)のときは切り上げ方向になります。なお、基準値を 0 にするとエラーになる点だけ注意してください。
#NUM! エラーが出るとき
CEILING・FLOOR は、数値と基準値の 符号(プラス・マイナス)が違う とエラーになります。時間は通常プラスなので問題になりにくいですが、「終業−始業」を先に引き算してマイナスが出ると #NUM! になることがあります。引き算は丸めた後に行いましょう。
新しい CEILING.MATH / FLOOR.MATH
Excel 2013以降では CEILING.MATH FLOOR.MATH という後継関数もあります。基本の使い方は同じですが、互換性を重視するなら従来の CEILING・FLOOR で十分です。
まとめ
- 切り上げ → CEILING、切り捨て → FLOOR、書き方はどちらも
=関数(時間, "0:15") - 単位は
"0:15"のような時刻文字列、確実にするなら TIME関数で指定する - 始業は切り上げ・終業は切り捨ての組み合わせが勤怠集計の定番
- 四捨五入は MROUND、24時間超の合計表示は
[h]:mmを使う
この3つの関数を覚えておけば、勤怠表や請求書の時間集計が一気にラクになります。ぜひ実際のシートで試してみてください。
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